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2014/11/26

NO.26 【有機栽培と自然栽培の違い】

有機栽培は、無農薬で安心安全って印象を受けます。

スーパーでも、通常の野菜より少し高いように思います。

有機JASマークなどもつけられています。

 

ですが、有機野菜とは有機肥料を使って育てられた野菜のことで、農薬を使うか使わないかは、生産者さんによって違うそうです。

JAS(日本農林規格協会)が認定している31種類の農薬に関しては使用してもよいことになっています。

ということで、農薬を使っているものもあります。

 

また、有機肥料というのは、動物の糞尿や米ぬか、油粕など、自然界にあるものを原料とした肥料です。

ゆっくりと効果が表れるのが特徴です。

反対に、化学肥料は化学的に作られていて即効性があるものです。

通常より早く成長するために、これが使われていることが多いようです。

 

では、有機肥料ならすべて安心、安全で大丈夫なのでしょうか?

動物の糞尿ですが、その動物が何を食べているのかが問題になります。

 

有機肥料は、植物性肥料と動物性肥料が混ざっているため、動物性肥料が多ければ、食べたものによって化学的なものが混ざっている割合が高くなります。

ということは、有機肥料には多少なりとも化学物質が混じっているということになります。

 

自然栽培とは、農薬も肥料もなしで育てる栽培です。

有機栽培と自然栽培の違いは、私も以前は詳しくはわかりませんでした。

自然栽培とは読んで字のごとく、野菜の本来の育つ力を損なわずに育てるということになります。

 

はじめは、土の不純物を抜く作業から始まるので、しばらくは野菜は育たちません。

異物の多い土は冷えがたまっているそうです。

人間と同じなのですね。新陳代謝が悪くなって老廃物がたまり、血流が悪くなると体調不良を引き起こします。

 

野菜も同じで、血流の悪い老廃物だらけの土では美味しい元気な野菜は育たないのです。

良い土になるための浄化作用が完了するまでがきっと大変なんだと思います。

自然の本来の持つ力を引き出すことが、野菜にとっても果物にとってもストレスなく育つはずです。

自然にのびのびと育てられている野菜は、栄養分も豊富に蓄えているのだと思います。

 

自然栽培が難しいもう一つの問題は、種なのです。

現在は、種は種苗会社から購入するのが当たり前になっているそうです。

その種はあらかじめ殺虫、殺菌処理がされています。

芽が出る前に害虫の被害にあわないためだそうです。

 

種を水に落とすと、水が青く染まるのだとか・・・

土を一生懸命浄化していても、そういった種を使っていると、病気になったり虫がついたりします。

種に農薬や化学成分が残っていると野菜が正常に育ちにくくなるのです。

 

自然栽培とは、種も自分たちで取ることになります。

良い土を作り、種を収穫するためには、時間もかかります。

数年になるとも言われ、その間はお野菜を収穫できないため、なかなか自然栽培の野菜を作ることは大変だと考えられています。

 

発酵と腐敗は、化学的には同じ反応です。

ですが全く異なったものになります。

 

有機栽培の野菜は、化学物質が含まれているために、放置すれば「腐敗」を起こすようですが、自然栽培の野菜は「発酵」の過程を通ると確認されています。

臭いも違ってくるのだとか。

 

有機栽培が悪いと考えるわけではありません。

ただ、このような違いがあることを私は知りませんでした。

 

以前訪ねて行った長野県の「いのちの森」で、畑を見学させていただいた時に「無農薬だと虫がいっぱいつくし、雑草だらけになって大変ですよね~」と私はお仕事されている方にお聞きしました。

その時、「土が良いと、雑草もほとんど生えませんし、虫もあまりつかないので楽なんですよ~。

ここまで来るのが大変ですけど」とおっしゃっていました。

“無農薬だと虫がつく”と、一般的に言われていたことが真逆だったので、目からうろこ状態だったのを覚えています。

 

虫がついている間はまだまだ土が浄化中なのです。

それを乗り越えたら、ふかふかの栄養分がいっぱいの土になり、虫もほとんどつかない野菜が育つ土壌になるようです。

有機栽培と自然栽培でも違いがあるのですから、通常の農薬がかかっているお野菜は推して知るべしですよね。