ホーム > ブログ > 連載 「薬を売らない薬剤師のサプリメントアドバイス日記」Part7
サプリメント関連ニュース
2008/03/07

連載 「薬を売らない薬剤師のサプリメントアドバイス日記」Part7

心の風邪

こんにちは。

まだまだ寒さが身にしみる季節ですが、お元気ですか?私は、約2年前に母を亡くし、つい最近義父が亡くなりました。

 

健康であってはじめて、おいしい食事や遊ぶこと、おしゃれすることおしゃべりすることを望み、楽しくできるわけです。

病気でベットに縛られている状態では、何の欲もなくなり、ただただ健康を望むようになります。

健康でいることの有難さに感謝して、それを維持する努力をすることが大切だと痛感します(^_^)。

 

最近は心の病にかかる人が急増しています。

ストレスが全く無い人はいないかと思います。

現代社会ではストレスをためる事ばかりですよね。

 

ストレスなどで起きる軽い心の病は「心の風邪」と言われています。

軽い風邪のうちに早くケアすることが大切です。

 

自分が心の病気だと感じることは、稀だそうです。

周りの人も全く気付かず、体の不調がきっかけになったり、職場の環境や、家庭の問題、仕事上の問題がきっかけで、発病し病気と認識されることが多いようです。

 

心は心臓ではなく、脳によって支配されています。

脳は、感情や理性や欲望などを支配し、各組織で分業されています。

その脳には、神経伝達物質が多く存在し、感情に大きく関わっています。

 

この神経伝達物質の分泌量によって、神経の興奮状態が決まってきます。

この量が、多くなりすぎたり、少なくなりすぎることで、心の病が引き起こされる原因になるようです。

 

また、心だけでなく伝達物質の異常は病気を引き起こします。

ドーパミンという伝達物質は多すぎると脳が興奮し分裂症になったり、少なすぎると脳のコントロールが利かず、手足が震えるパーキンソン病になったりもします。

 

ノルアドレナリンが多いと脳の興奮が増し、他人に攻撃的になったり、必要以上に不安になったりします。

少なすぎると神経が興奮せずに、喜びが感じられないうつ状態を引き起こしてしまいます。

 

アセチルコリンが多いとパーキンソン病に、少なすぎるとアツツハイマーになるようです。

伝達物質は常にバランスをとることで、心や体をつかさどっています。

これらの神経伝達物質は、ストレスでバランスを失ってしまいます。

 

少しのバランスの崩れは、趣味に熱中したり、スポーツしたり、気分を変えることで、通常のバランスに戻りますが、長く続いてしまうと色々な病の原因になってしまうのです。神経伝達物質の正常な伝達には、食事も多く関係しています。脳の伝達物質を正常に働かせるエネルギーは、口から摂取した食物の栄養に関わっています。

 

タンパク質の構成成分であるアミノ酸は、伝達物質の原料であり、脳が正常に働くためにはアミ酸が必要です。

アミノ酸は20種で、体内ではそのうちの12種しか出来ず、後の8種類は食事からしか摂取出来ません。

 

現代の食事では、タンパク質不足は通常ではあまり考えられませんが、タンパク質が胃や腸で吸収され、アミノ酸に分解され、それが肝臓へ届き、そこでアミノ酸が伝達物質に変化していくためには、ビタミンやミネラルが必要になってきます。心や脳に特に大切なのは、ビタミンAやC、B。不足すると脳の働きが鈍ったり、気分にむらが出来やすくなってしまいます。

 

また、加工食品が多い現代食ではミネラルが体外に排泄されやすく、気力や集中力の低下を起こしやすくなります。

 

そして脳と心に大切なもう1つは睡眠です。

良い睡眠が取れなければ、自律神経の乱れにつながります。

不眠は交感神経が過剰に活性していると言われ、ストレス反応を高めてしまうと考えられています。

規則正しい生活と、十分な睡眠は、脳や心にも大切なのです。

 

人間関係や仕事、家庭・・・現代社会はストレスの宝庫です。

心の風邪は誰もがひきやすい状況です。

 

軽いうちに解消するすべを見つけて、悪化させないためには、食事や睡眠でサポートすることが大切です。

心も体も健康で、いつまでも若々しくいたいですよね(^o^)/

 

山田 有希子