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2015/08/21

NO.34 【減塩による熱中症の危険性】

平成12年に高血圧の基準値が90/140まで引き下げられ、高血圧患者は全国に5,000万人にもなりました。

「塩」は血圧が高いと良くないと言われます。

そのため、血圧が高い人は減塩を心がけている方が多いと思います。

 

減塩とうたっている商品はたくさんあります。

梅干し、お味噌、醤油など、色々ありますよね。

 

そもそも塩は、長期保存のために腐敗しやすい食品に用いていました。

それは塩蔵(えんぞう)とも言われます。

 

減塩製品は、塩を減らすので長期保存のためには添加物がたくさん使われています。

塩の腐敗予防の効果が減るわけですから仕方ないのかもしれません。

減塩にしても添加物をたくさん摂取していては健康だと言えるのかどうか・・・。

 

塩分の摂り過ぎによって高血圧になる人は、高血圧患者の約1~2%に過ぎません(高血圧患者のおよそ9割は原因の特定できない「本態性高血圧」) 「減塩すれば病気にならない」などと考えてはいけないと言うことです。

高血圧の原因は塩分の取り過ぎにあると言うことが指摘され、医療機関や行政などが「減塩指導」を初めてから、40年ほど過ぎています。

結果、日本人の塩の摂取量は大きく減りましたが、高血圧患者は減っていません。

 

もともと人間の身体には塩は必要な食べ物です。

私たちの身体は60%が水分です。

 

細胞や血液の中でバランスをとっているのが塩分と言うことになります。

塩分が少なくなると、代謝が上手く行われなくなったり、筋肉の収縮が悪くなったり、熱中症の時のように、最悪は死に至る可能性もあるくらいなのです。

 

ナトリウム(塩)の不足は、脱力、しびれ、めまいなどを起こします。

また、元気がでない、集中力にかける、脱力感、精力減退などの症状が出ます。

 

昔の「塩」と言えば、海水から作られたミネラル豊富なお塩でした。

現在はと言うと、スーパーで販売されている食卓塩は化学的に作られた塩化ナトリウムが99%以上です。

自然塩や天然塩は、塩化ナトリウム以外にカルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄など他のミネラルも多く含まれます。

 

化学的に作られた塩は、やはり身体が処理するのに、何らかの負担がかかるように感じます。

お薬と同じで、効果はあっても副作用も伴うように思います。

確かに、化学的に作られた塩をたくさん摂取することは、高血圧などの悪影響を及ぼすのかもしれません。

 

夏は特に、減塩すると熱中症の危険性が伴います。

熱中症で倒れる人が急増しており、7月3週目では1週間で6165人に上っています。

熱中症を起因とする死亡者は14人、3週間以上の入院加療が必要な重症判定を受けた人は178人が確認されています。

 

自分は大丈夫と思っていても、熱中症はいつでも起きる可能性があります。

屋外のスポーツや労働での熱中症より、室内で気がつかずに熱中症になり、重症化する場合が多いと言われています。

室内での熱中症の発症は、全体の40%にもなります。

 

汗は血液から作られるので、水分だけでなくナトリウムの塩分も一緒に失っていきます。

塩分が失われると、足がつったり、筋肉のけいれんなどを起こし、さらに進行すれば脳の機能が低下し、意識障害を起こして倒れてしまいます。

 

減塩をされている方は、塩分量が少ないために、熱中症になる危険性が高くなります。

ただ単に暑いから、体がしんどくてやる気が起きない状態なのか、熱中症の初期症状なのかがわからない場合があります。

 

熱中症は癖になりやすく、脳梗塞を引き起こす確率も上がります。

また、一度起こすと後遺症に苦しむ人が後を絶ちません。

後遺症は、自律神経失調症のような症状を引き起こします。

頭痛、食欲不振、体力低下、だるさ、耳鳴り、筋肉痛や関節痛、記憶力低下や注意力低下などの高次脳機能障害が残る場合もあります。

 

持病を持っていて薬を服用されている方は、特に危険度が高くなりますので、夏場の減塩のし過ぎには注意が必要です。