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2018/01/31

NO.64 胃の不調は背中に問題あり?

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寒い日が続いています。今年は例年にない寒さで、体調を崩す方が多いようです。 年末年始が、暴飲暴食のために胃の不調を訴える方がおられます。もちろん、食べ過ぎ飲み過ぎによる胃の処理能力の限界から、胃痛や消化不良などを起こしているのです。

しかし、胃の不調の原因はそれだけではない場合があります。

胃の働きと胃炎の原因

胃は、口で噛み砕かれた食べ物を胃液の分泌によって良く混ぜ合わせ、ドロドロの粥状にし、十二指腸に送り出す働きをしています。
また強い酸で殺菌をしたり、体に入れたくないものを吐きだす(嘔吐)作用もあります。

胃炎には、急性胃炎と慢性胃炎があります。急にみぞおちの痛みや胃が膨らむような感じ、嘔吐、むかつきなどが起きるのが急性胃炎です。原因は、主に暴飲暴食や合わない食品、薬品、毒物、ストレスなどが挙げられます。
慢性胃炎になると、空腹時に常に傷んだり、食欲がなくなったり、食後の胃もたれなどが起きやすくなります。また、胃潰瘍や胃癌などにもそのような症状があり、ピロリ菌が関係しているとも考えられています。

胃薬を飲んでも改善しない胃の不調は、どうしたらいい?

胃の不調を感じると、ほとんどの方が胃薬を服用します。それで良くなる場合は胃自体に問題があったのだと思われますが、なかなか胃薬を飲んでも良くならないと感じる方もおられます。

特にこの季節は気温が低いため、体が冷えやすくなっています。その上、真冬でもシャワーの生活、体を冷やす食生活、薄着の方は、余計に体全体の血流低下に陥っています。

また、デスクワークで1日中パソコンに向かっていると、首や肩の凝りが気になるという方も多いのではないでしょうか?
最近では、若者のスマホ依存によるストレートネックや猫背も気になります。
首や肩の凝りは背中の凝りへとつながり、血流を悪化させます。

デスクワークが多い方の胃の不調の原因は「血行不良」かも…?

ところで、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。私たちの生命活動を維持するうえでは、この二つの神経のバランスがとても重要になります。

交感神経は起きて活動している時に働き、副交感神経は体がリラックスしている時に働きます。仕事や対人関係などでストレスをため込むことで、交感神経が常に優位になり、副交感神経がうまく働かなくなります。そのせいで緊張状態が続いて体が休めなくなり、血流も低下してしまいます。

そんな方は、血行不良による胃の働き低下に陥っている可能性が高いと思われます。体を冷やす生活をしていないか、ストレスを溜めこんでいないか、同じ姿勢で肩や背中が凝っていないか振り返ってみてください。

血行不良の改善にはマッサージが効く!

こうした場合の対処方法をいくつか書いてみます。

まずは、家族などに胃の裏あたりを、押したりマッサージしてもらってください。整骨院やマッサージ店に行くのも良いと思います。

それができない場合は、テニスボールなどを胃の後ろに当て、寝ころんで背中をゴロゴロマッサージするのも効果的です。あまり硬いボールだと背中を痛める可能性があるので気をつけてください。

それもできない方は、胃の後ろ(背中)辺りにカイロを貼ってみてください。すごく冷えている方は、前(胃の上)にも貼ってください。そして、1日の最後には、お風呂にゆったりと浸かることが効果的です。

これらを行うことで、胃の不調はかなり改善されてきます。
しばらく続けても改善しないという方は、ほかの病気が隠れていることもありますので、受診されることをお薦めします。

私たちの体では、血液が体に必要な栄養素や酸素を体の隅々に運び、老廃物を流すことで健康に保たれています。胃や腸の不調は、早い段階で感じる症状だと思います。
放置しておくことでほかの不調につながる可能性が高まりますので、早めのケアが大切です。

 

山田有希子(薬剤師・サプリメントアドバイザー・ナキュア代表)

   薬科大学卒業後、薬剤師や美容アドバイザーなどを経て2001年
   サプリメントショップを開業。個人顧客からメーカー企業まで幅広く
   事業を展開。日本ニュートリション協会会員。