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2018/02/28

NO.65 治らないのは、治りたくない自分がいるから

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病院を受診したり、薬を処方してもらう患者さんは、何らかの体調不良を抱えていますが、なかなか病院やお薬と離れることができない方もいます。

怪我や骨折など外科的な病気は、時間が解決してくれるように思いますが、それ以外での長引く病気は、自分の内面にもしかしたら「治りたくない気持ち」があるからかもしれません。

「治る」という変化が「恐怖」になり得る…!?

 調剤薬局に来られる度にいろいろな不調を訴える患者さんがいらっしゃいます。 対処方法を伝えても「でも…」「そんなことはできない…」など、否定的な言葉のオンパレードです。
「病気が嫌だ、治りたい」と言いながら、本当は病気でいたいのかな?と感じてしまいます。

人にとって「変わる」ことはとても不安だし、恐怖を感じるものです。今までの自分でいるのが一番安心だからです。
赤ちゃんの時は、何の感情もなくただ一生懸命生きることに専念します。だんだん大きくなるにつれて、自分にとって安全なこと、危険なことの線引きをするようになります。そして、嫌だと感じたことは潜在意識にどんどん埋め込まれていきます。

潜在意識とは、自覚されることなく、行動や考え方に影響を与える意識。心の奥深い層にひそんだ意識と大辞林には掲載されています。
潜在意識は無意識のうちに自分を守ろうとしてくれているともいえます。変化を恐れるのは、危険な状態を回避しようとする防御反応でもあります。

「変化」に対する拒否反応は最初だけ

たとえば、急に運動をし始めると筋肉痛になり、数日間は階段の上り下りも大変…という経験はどなたにもあると思います。
ですが、継続していくとその筋肉痛は軽減し、やがて痛まないようになり、もっとハードな運動に対応できるようになります。

気持ちも同じで、変化することに初めは体が拒否反応を示してしまいます。しかし、変わろうと自分で行動をし続けることで、変化を拒む潜在意識が変わって行き、やがて望むような自分を手に入れることになります。

「今まで通り」を選択するか、「自分を変える道」を選択するか…?

病気にかかると自分に少し甘くなりませんか?

私自身も腰痛の時は「少々家事をおろそかにしても仕方がない」と自分に言い訳をしてしまいます。そうすると、とても安心することができて落ち着くように感じます。
少し腰痛が軽減したら、腹筋をしたり太ももの筋肉を強化したりすれば腰痛は改善するはずです。そうすれば腰痛が起きにくくなることはわかってはいるのですが、またひどくなるかもしれないと、潜在意識が変化を拒んできます。

「トレーニングをしないといけない」と思う自分と、「そんなことをすればひどくなるかも」と思う自分との闘いになるのですが、一般的に変化を嫌う人間は、今まで通りを選択してしまいます。言い訳をプラスしながら…。

しかし、潜在意識に従って今までの安心を選択すれば、いつまでたっても変わることができませんし、病気の自分とずっと付き合っていくことになります。それどころか、病気の体は、もっと重い病気を引き起こしてしまうかもしれません。
「健康になりたい、病気を治したい」と考えるのであれば、自分を変える道を選択する必要があるのです。

「変わること」は今までの自分を否定することではない

そうは言っても、すぐに自分を変えることは難しいかもしれません。
そんな時は、「変わりたくない」と感じている自分も一度、認めてあげてください。言い訳や反発をするのではなく、一旦受け止めて、病気とつき合ってきた自分を褒めてあげましょう。そして、本当はどうなりたいのかを自分に問いかけててみるのです。

変わることは、今までの自分をダメだと否定することではなく、新しい自分に向き合うことです。変わりたいと本当に感じるのであれば、その強い思いは潜在意識に働きかけてくれるはずです。
治りたくない気持ちをひきずらずに、少しずつ新しい自分を見つけていきましょう。

 

山田有希子(薬剤師・サプリメントアドバイザー・ナキュア代表)

   薬科大学卒業後、薬剤師や美容アドバイザーなどを経て2001年
   サプリメントショップを開業。個人顧客からメーカー企業まで幅広く
   事業を展開。日本ニュートリション協会会員。