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2008/02/04

連載 「薬を売らない薬剤師のサプリメントアドバイス日記」Part6

低体温が急増!

最近、平熱が非常に低い方が多くなっています。

日本人の平熱は36度から37度くらいですが、ここ10年ほどで35度台が平熱という低体温の人が増えています。

最近は子どもや男性にも増え、さまざまな不快な症状や体調不良、病気を引き起こす原因にもなっています。

 

私たちの体の中には、ホルモンや脳内物質、酵素などの生理物質と呼ばれるものが無数にあります。

それらは、36~37度という体温下で有効に働きます。

 

体温が下がることで、生理物質が正常には働かなくなり、臓器の働きが悪くなってしまうのです。

それはすなわち、生命力の低下にもつながることを意味しています。

 

通常体温が、1度低くなるとどんなことが起こるのでしょうか?免疫力が40%近くも低下すると言われています。

当然、病気を引き込みやすく、風邪などの感染症にかかりやすくなります。

 

また、皮膚の血流やリンパの流れも低下してくるので、皮膚疾患なども起こりやすくなります。

アトピーなどもその一つとも考えられます。

 

基礎代謝が低下しますので、脂肪を燃焼しにくくなり、太りやすく痩せにくい体になります。

エネルギー生産が減り、疲れやすく、疲れが取れにくくなります。

 

その他、自律神経失調症や癌(35度は、癌が非常に好む温度)などの病気を起こしやすくなります。

なぜこのような低体温の人が増えたのでしょうか?

 

1.1年中冷暖房などが整っている室内の環境にいること

2.湯船につからずシャワーだけの入浴

3.運動不足

4.過度のストレスによる血行不良やホルモンバランスの崩れ

5.バランスの悪い食習慣(冷たい物や甘い物の食べ過ぎ)

6.夕食時間が遅く、朝食抜き。過食。

7.薄着、締め付けの多い下着

8.季節はずれの野菜や果物の多食

9.急激なダイエット、ダイエットの繰り返し

 

など低体温の原因が上げられますが、体の働きに反して行っているライフスタイルや食生活が非常に問題視されています。

 

また、薬をすぐに使用することでの自然治癒力の低下も考えられます。

熱は、病原菌と戦うために体にとっては必要な機能です。

熱を出すことで体の冷えを取り除いてきたこともあります。

 

ですが、風邪を引いて熱がでるとすぐに薬を使用し、熱を押さえ込んでしまうことが多く、体を自ら温めることが出来なくなっていることも考えられています。

内臓の中心部に必要な温度は約37度で、寒さを感じると自律神経は体温を維持するために、手足の末梢血管を収縮させて内臓に熱を送ります。

そのため手足は冷たくなり、暑さを感じると血管を広げて体温を下げる働きをしています。

 

内臓温度が低いと、体温を上げようと末梢血管が収縮したままになり、低体温に陥ります。

冷え性という方は増えていますが、皆さんにはそれほど大きな問題とは受け取られてはいません。

 

しかし、血液の流れの低下は万病の元で、肩こりや腰痛だけでなく、生理痛、頭痛、便秘、下痢、不眠などの体調不良につながります。

その他、低体温が不妊の原因と言う専門家もいます。

 

低体温を改善するためには、体を冷やさないこと、血流を促すために適度な運動を行うこと、そして体を温める食事をすることが大切です。

体を温めるといえば、辛いものばかりを食べたりする人もありますが、体の中から暖めるには、食事のバランスが一番大切になります。

 

女性の大好きな甘いものは、血流を低下させ、冷えを起こす可能性が高くなります。

甘いものの摂取はほどほどにするべきということですね。

 

私たちの体は、食べたものを原動力として動いています。

食べ物によって体は大きくかわってしまうことも有り得るのです。

低体温による体の変化は、大きな自覚症状はありません。

 

ですが、確実に体の機能は異常をきたしつつあります。

原因不明の痛みや体調不良など、私たちの体の機能を正常に働かせるためのライフスタイルや食生活の崩れは、今後ますます私たちの体を蝕んでいく可能性があります。

 

あなたの平熱は36~37度ありますか?

一度チェックしてみてくださいね。