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2016/06/30

NO.45 年齢とともに増える不眠、あなたは大丈夫?

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皆さんは、夜はぐっすり眠ることができますか?

睡眠薬を飲まれている高齢者は多いと思います。40代くらいから増え始め、30代、40代では男性の服用者が多いですが、それ以外では女性の服用率が高くなります。

うちの父も、義母も睡眠薬を飲んでいます。特に仕事をしているわけではないので、夜眠れなくても昼寝すれば良いんじゃないの?といっても、やはり夜は寝ないと嫌なようです。

私はずっと睡眠で悩んだことがないので、不眠のご相談を受けてもなかなかわからないことが多かったのですが、更年期のせいなのか急に暑くなったりして眠りに付きにくくなることがあります。以前は、お布団に入って起きていることが逆に難しいと思うくらいにすぐに眠りについていましたが、最近はたまに眠りに付くのに時間がかかる時があります。

ですが、特に眠らないといけないとあせったり、眠れないと不安になることはありません。眠れない時は、本を読んだり、テレビを少し観たり…。時間ができてラッキーって感じです(笑)眠くなればいつかは寝るのですから心配は必要ないと思っています。

睡眠は成長ホルモンの分泌や老廃物の排泄に重要

若い時には12時間でも寝てられるくらいだったのに、年齢とともに睡眠時間も短くなります。早朝に目覚めたり何度も目が覚めたりと、しっかり寝た気がしないと感じるようになってくるのかもしれません。

どうして睡眠時間が短くなったり、不眠になってしまうのでしょうか?

「寝る子は育つ」といいますが、睡眠時間をしっかり取っている子供の方が、成長が早いといわれます。
それは、寝ている間に「成長ホルモン」が分泌されるからです。この成長ホルモンは、読んで字のごとく、身長を伸ばしたり体の成長に関わるホルモンです。細胞の再生や修復を行い、体力を回復させたり疲れを取ります。

また、美肌には十分な睡眠が良いといわれるように、お肌の修復や再生に関わり、老廃物の排泄のためにも大切です。

中高年になると成長ホルモンの分泌も活動両も減ってくる

肥満は成長ホルモンにも関係します。基礎代謝量や筋肉量なども関係していますが、成長ホルモンの分泌量も大きく関わり、脂肪を溜めないようにしてくれます。若者がいくら食べても太らないのは、成長ホルモンも分泌が多いということもあります。活動量も多いし、しっかり睡眠をとって成長しないといけないからですよね。

成長ホルモンは20歳がピークです。中高年になってくると、もう成長はしないというかその必要がなくなってくるから、分泌量が減るのは仕方がないと思います。活動量も減るし、睡眠時間が短くなっても、それは体の自然な反応なのです。

睡眠に重要なメラトニンの増やし方

また、メラトニンという脳の松果体から分泌される、睡眠に関係するホルモンがあります。

これは、朝日を浴びると分泌が止まって、体が活動状態になります。逆に目覚めてから14~16時間経過すると、また分泌されてきて、深部体温が低下して眠りに入る準備をします。このメラトニンは、老化防止や疲れ改善、免疫力強化などの働きもあります。しかし、年齢とともにこのメラトニンの分泌も低下していきます。

メラトニンを増やすには、セロトニンが必要です。セロトニンとは神経伝達物質の一つで、心のバランスを整える作用があります。これが不足すると、うつ病や不眠症になるといわれています。

メラトニンは朝日を浴びると分泌が止まりますが、セロトニンは逆に活性化します。メリハリが大事で、活動前にしっかりと朝日を浴びることがメラトニンを増やすためにも効果的なのです。

セロトニンの分泌が少なくなる原因は、ストレス、運動不足、不規則な生活、スキンシップ・ふれあい不足などがあげられます。

眠れないときは、まず太陽の動きに合わせた生活を

現代人は、本来の体の働きを無視した生活が多くなっています。1日中家でテレビを観ているだけの生活になったり、太陽をまったく浴びないような生活が体の調子を狂わせていきます。陽が昇れば目覚めて身体を動かす、陽が落ちれば休むという本来の体の働きに反することが多くなっているのかもしれません。

眠れないで死んだ人はいません。眠れないからすぐに睡眠薬を利用するのではなく、体の自然な働きを最大に発揮するような行動が必要だと思います。薬にすぐに頼ると、体が自分で改善しようとする力が低下してしまいます。



山田有希子(薬剤師・サプリメントアドバイザー・ナキュア代表)

   薬科大学卒業後、薬剤師や美容アドバイザーなどを経て2001年
   サプリメントショップを開業。個人顧客からメーカー企業まで幅広く
   事業を展開。日本ニュートリション協会会員。